特許申請ノウハウ

Know-how

梅宮辰夫ものまねTシャツ

ものまねTシャツの特許

梅宮辰夫ものまねTシャツが特許になっていることをご存じでしょうか?

従来からロバート秋山は、梅宮辰夫ものまねをしていました。ものまねの方法は、体の後ろにお面を隠しておき、必要に応じて後ろから取り出して早業で顔の前に出して、ものまねをしていました。これはこれで面白かったです。

しかし、ロバート秋山は改良を重ね、Tシャツの裏に梅宮辰夫の顔が反対向きに印刷されたTシャツを編み出し、そのTシャツを瞬時に裏返すことで、梅宮辰夫のものまねをしはじめました。 これは意外性があり、観客にインパクトを与え、記憶に残る芸となりました。

新規性の喪失

既にテレビで公開されているTシャツですので、特許出願しても新規性がないので、ダメではないか?と思われる方もいるかも知れません。

そこで、特許出願に記載した発明が新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができれば、新規性を喪失していないものとされます。今回は、この規定の適用を受け、さらに補正により請求の範囲を限定することで、特許となっています。

ちなみに、このTシャツは、オンライン販売されており、売れ行きもまずまずだとか。

特許取得の意味

このTシャツについて、特許を取得しておこうという秋山さんの所属する事務所の判断は適切であったと考えます。特許掲載公報を見ますと、Tシャツで権利をとっているのではなく、小道具となっており、Tシャツに限られない権利となっています。


特許取得により、ものまねに関する小道具を他人に模倣されたりすることを事前に防ぐ、強力な抑止力になります。