先使用権
先使用権とは、①知得経路が正当であって、
②特許出願前から特許出願に係る発明を実施等している場合には、
特許権者に対して、先使用権を主張し得ることをいいます。
まずは①の説明です。
知得経路とは、先使用権者がどのように特許権に係る発明を知ったか？
を意味しており、
（i）特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明した場合、
（ii）特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明した者から知得した場合、
を意味します。
次に②の説明です。
特許出願の日は、明確に記録されていますので、
あとは、その日よりも前に特許発明と同じ発明の実施等を
していたことを立証すれば言い訳です。
侵害と先使用権
特許権者から特許侵害と言われた場合に、
抗弁として、先使用権を主張することができます。
これは、公益的な観点で特許権者と先使用権者の利害の調整を図るため
と言われています。
参考文献
先使用権については、従来より立証が困難であるとして、
特許庁から指南書が提供されています。
