第83回のテーマは
「協会の名称、
こんなものが登録されているの!?」
です。
前回に引き続き、
12月のセミナーの内容の一部を紹介致します。
実は「〇〇協会」という名前は、
思っているよりも商標として登録されている例が多いのです。
私も弁理士になりたての頃に、
協会の名前に関する案件に関わった際、
「え、これ登録できるの?」と驚いた記憶があります。
例えば、
「日本」+「一般名称」+「協会」又は
「一般名称」+「協会」
という名称は、
結構登録しやすいです。
以下のような名称が登録されています。
「日本ネイリスト協会」
「ITコンシェルジュ協会」
「日本臨床芸術療法協会」
「士業AI協会」
「相続不動産コンサルティング協会」
「実用漢字読み方検定協会」
…こういった名称でも商標として審査を通っているのです。

ただし、すべてが登録出来るわけではありません。
たとえば「日本フリーランス栄養士協会」
という名称は、商標登録が認められませんでした。
理由は「栄養士」が国家資格だからです。
国家資格の名称を含む団体名を、
特定の人が商標として独占することは、
公序良俗の観点から問題があると判断されたのです。
こうした点は、協会名の商標を考える際に
注意しておきたいポイントです。
例えば「うたう商標弁理士」ですね。
文字で商標をとっていますけれども、
これは申請人である私が弁理士だからOKだったんですね。
他の例としては〇〇社労士や〇〇税理士。
この場合は申請人が社労士法人、
又は税理士法人といった法人あるいは、
士業の資格を持っている個人であれば
OKです。
協会名義で国家資格入っている協会だと、
登録できないので、ご注意いただければと思います。

また、「協会の商標は一般社団法人じゃないと
取れないのですか?」と良く質問されます。
実はそうではありません。
商標の出願人は、株式会社でも個人でも構いません。
協会をこれから作る予定の方が、
先に名前だけ商標登録しておきたいというケースもあります。
その場合は個人名義や、
会社名義で出願することも
普通に行われています。
どの名義で権利を持つかは、
審査にほとんど影響しないため、
事業の事情に合わせて決めるのが実務的です。
こうした話をしていると、
「協会の名前なんて誰でも使えるのでは」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし実際には、商標として登録されてしまうと、
その名称を使うことに制限が出る可能性もあります。
いわば早い者勝ちの面もあるため、
団体名や資格名を考えている方は、
商標のことも少し意識しておくと安心です。
【中国電気保安協会】
広島にある一般財団法人の中国電気保安協会です。
前回ご紹介した音の商標は
「関東電気保安協会」だったのですが、
今回は中国(地方)ですね。
こう見ると電気保安協会は
関東、中国、九州、近畿、北陸、東北…と
地区ごとにありそうですが、
音商標を取るかどうかは各団体の判断というわけですね。
こちらの商標も、上記URLから
音声ファイルを再生することができる
ので、ぜひお聞きください。
Apple Podcasts https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3%81%86%E3%81%9F%E3%81%86%E5%95%86%E6%A8%99%E5%BC%81%E7%90%86%E5%A3%AB/id1751209371
Spotify https://open.spotify.com/show/0chaNW5BwqcprbIJuwhqsj
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