第89回のテーマは
「ロッテリアからゼッテリアへ、
名前が変わると商標はどう動く?」です。
ロッテリアがいつの間にかゼッテリアに
変わっていましたね。ロゴもLからZに
変わっていて、見た目にも分かりやすい
変化ですが、その背景には事業の譲渡が
あります。今回のケースでは、設備やノウ
ハウ、メニューといった事業の中身は引き
継がれている一方で、ブランドとしての
名前はそのまま使わずに、新しくゼッテ
リアとしてスタートしているんですね。

ここでポイントになるのが、ロッテリアと
いう商標の扱いです。これは新しい会社に
移っていません。もともとの会社がそのまま
持っている状態です。つまり、事業を譲渡
したとしても、商標が必ず一緒に移るわけ
ではないということです。今回はブランドを
変えるという判断をして、新しくゼッテリ
アという名前で商標出願をして、すでに
登録も済ませています。このように、事業
と商標は必ずしもセットではなく、切り分け
て考えられるという実務の一例になります。
一方で、事業と一緒にブランドもそのまま
引き継ぐケースもあります。その場合には、
商標の権利者も新しい会社に変わります。
このときに必要になるのが、特許庁での
商標権の移転手続きです。登録されている
商標については手続きの際に費用がかかり
ますが、権利化後の場合は、商標の権利1件
について30000円かかります。
また、弁理士の私たちに代行依頼する際にも、
弁理士の費用がかかる点については
ご留意いただければと思います。
書式を整えて申請すれば手続き自体はきちんと
進めることができます。ただし前提として、
当事者同士の合意がしっかりできていること
が必要です。ここが曖昧なままだと進められ
ませんので、実務ではまず契約関係を固める
ことが大事になってきます。

商標を放棄する手続きはあるのですが、
これにも費用や手間がかかります。
そのため、そのまま残しておいて、
更新せずに自然に消滅させるという選択
をするケースも少なくありません。
今回のロッテリアの商標についても、
現時点では残っている状態で、今後どう
扱われるのかは気になるところです。
ここで音の商標のコーナーです。
クラシエ
♪「夢中になれるあした」
クラシエは、ドラッグストアやお菓子売り場
などで見かけるお菓子や医薬品、化粧品、
漢方など幅広い事業を展開している会社で、
もともとは約20年前にカネボウから
事業を引き継いでいます。
ただし、その際に旧ブランドである
カネボウの名称をそのまま使うのではなく、
クラシエとして新たにブランディングを
行っている点が特徴で、これはゼッテリア
のケースにも通じる事例といえます。
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