特許申請ノウハウ
Know-how

こんな商標は嫌だ(7) ~やる気あるんですか!?~

第62回は、

「こんな商標は嫌だ(7)

~やる気あるんですか!?~」

というテーマでお届けします。

 

弊所の提供でお届けしているポッドキャストの

タイトル、「うたう商標弁理士」は、

標準文字で商標登録をしています。

では、この商標を、弁理士ではない方が

申請したらどうでしょうか?

 

過去のブログで詳しくお話ししたように、

弁理士は国家資格です。

弁理士試験に合格して、実務修習を修了

した人が登録することができます。

 

そのため、弁理士の業務である

特許出願や商標出願を無資格でお客様の

代わりに行うと、法律違反になり逮捕されます。

同様に、医師免許がないのに医療行為を

行ったり、弁護士資格がないのに訴訟の代理を

行ったりしても、逮捕されますね。

 

そのため、そのような資格を持つ人のみが

できる職業を含む商標を出願した場合、

本当にその業務を行う気があるのか、

行う資格があるのかを確認される場合が

あります。

 

最初に挙げた「うたう商標弁理士」は、

出願人が弁理士事務所などの場合は

一目で資格があると分かるため、

審査の際に問題になりませんが、

株式会社や個人名で取得しようとする場合、

本当にその業務を行うことができるのか、

やる気があるのかを確認するために

拒絶理由通知が送られます。

 

その場合は、弁理士資格を持っていることを

特許庁に証明することで、

拒絶理由を解消することができます。

 

さらに、ECサイトなどのショップ名で

商標を取得する際、

あれも売りたい、これも売りたい、と

たくさんの品目の小売りを指定すると、

「本当にそんなにたくさんの品目を

売る気があるのか」

という確認のための拒絶理由通知が

送られてくることもあります。

 

その場合は、

どの商品をいつ頃リリース予定です、

という業務計画書を特許庁に提出することで、

やる気を証明できます。

 

この「やる気の証明」は、

第61回でお話ししたあいみょんさんの

例のように、拒絶理由通知が来る前に

先回りして行うことも可能ですので、

商標申請の前の打合せの段階で、

ぜひ弁理士にご相談ください。

 

では、今日の歌う商標シリーズです。

【チャララン、チャララン、チャラランラーン。

チャララン、チャララン、ランラーン。お風呂が沸きました】

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2017-099821/40/ja

みなさんのご家庭にもあるでしょうか。

株式会社ノーリツさんの、

給湯器の音楽です。

 

この曲は、ドイツの作曲家のテオドール・エステン

が作曲した、「人形の夢と目覚め」の一節です。

給湯器だけでなく、

ピアノ曲としてもとても有名ですね。

このようなクラシック曲は、

有名だからこそ登録も非常に難しいです。

エステンは19世紀の作曲家のため、

この曲の著作権は既に切れています。

そのためだれでも自由に使用することが

できますが、商標権による独占には

適さないと考えられます。

 

しかし、ノーリツさんはこのフレーズを

給湯器の音楽として1990年代から

長年使用しているという実績があり、

4年にも及ぶ特許庁とのやり取りを経て、

クラシック音楽を含む音商標として初めて、

2021年に登録が認められました。

 

この商標は、他の多くの音商標のように、

メロディーに歌詞がないというのも

難しい点でした。

この商標については、株式会社ノーリツさん

からもプレスリリースが出ていますので、

是非ご覧ください。

https://www.noritz.co.jp/company/news/2021/20210428-004325.html

 

次回もお楽しみに!

Apple Podcasts https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3%81%86%E3%81%9F%E3%81%86%E5%95%86%E6%A8%99%E5%BC%81%E7%90%86%E5%A3%AB/id1751209371

Spotify https://open.spotify.com/show/0chaNW5BwqcprbIJuwhqsj

Amazon ミュージック https://music.amazon.co.jp/podcasts/5a44a45e-92b9-4416-a4ea-11315989ce2e