商標は無料で取得できるものではありません。
少し率直な言い方になりますが、実際に多くの
方から聞かれるのは「結局、全部でいくらくら
いかかるのか」という、とても現実的な疑問
です。商標を出願して、審査を経て登録され、
その後も使い続ける場合、どの段階でどのよう
な費用が発生するのかをあらかじめ知っておく
と、判断がぐっとしやすくなります。今回は、
弁理士に支払う報酬はひとまず置いておき、ど
こに依頼しても共通してかかる「特許庁に支払
う費用」に絞ってお話しします。
まず、商標出願のスタート地点で必要になるの
が、出願時の費用です。この段階では、役所の
窓口で現金を支払うわけではなく、特許印紙と
いう専用の印紙を使って納付します。役所に支
払う手数料のため、消費税はかかりません。金
額は、どんな商品やサービスに商標を使うのか
によって決まります。商標は45の区分に分か
れており、どの区分を指定するかによって、権
利の範囲と費用が変わってきます。
一番シンプルなのは、1つの区分だけで出願す
るケースです。この場合の費用は1万2000円
になります。もし区分を増やす場合は足し算となり、
2区分目からは1区分増えるごとに8600円が
加算されます。2区分であれば2万600円、
3区分であれば2万9200円という計算です。
まずはこの金額が、商標出願の入口で必要になる
費用だと考えていただくと分かりやすいと思います。
審査に通過し、いよいよ登録する段階になると、
次に選ぶのが商標権の存続期間です。商標は、
5年または10年のいずれかで登録料を納める
仕組みになっています。長く使う予定がはっきり
している場合は10年を選ぶこともありますし、
まずは様子を見たいという場合には5年を
選ぶこともできます。この登録段階から
は、費用の計算方法が少し変わり、区分数との
掛け算になります。
5年分の登録料は、1区分あたり1万7200円です。
2区分なら3万4400円、3区分なら
5万1600円になります。10年分を選ぶ
場合は、1区分あたり3万2900円です。
数字だけを見ると少し高く感じるかもしれませんが、
10年間で割って年単位で考えてみると、
意外と現実的だと感じる方も多いようです。

さらに、5年や10年が経過したあとも
商標を使い続けたい場合には、
更新のための費用がかかります。
更新も5年または10年を選ぶことができ、
5年更新の場合は1区分あたり2万2800円、
10年更新の場合は1区分あたり4万3600円です。
長く使われている有名な商標も、
こうした更新を繰り返しながら守られています。
商標は、単なる名前ではありません。
使い続けることで、少しずつ信用や
ブランドのイメージが積み重なっていきます。
長年使われた商標は資産として
評価されることもあり、
事業の売却やM&Aの場面では、
商標権そのものが重要な要素になることも
あります。
そう考えると、商標を維持するための費用は、
将来に向けた投資と捉えることもできます。
今回の「歌う商標」の話題はスジャータです♪
時報前に流れるあのメロディや、
学校給食で飲んだコーヒー牛乳を思い出す方も
多いのではないでしょうか。
あの名前や音も、商標としてきちんと守られ、
長い年月をかけて
私たちの記憶に残る存在になっています。

商標は、登録しただけで自動的に価値が生まれる
ものではありません。
どのように使い、どう育てていくかは、
事業者自身の取り組みによる部分が大きいと言えます。
商標出願を検討する際には、
出願時、登録時、更新時にかかる費用を
一度整理し、
自分のビジネスにとって
無理のない形で活用できるかを考えてみてください。
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